ECHO☆ストーリー解説

動画化しようと思って作り始めたら、案外動画映えしなかったので文章化した。
許しは乞わぬ。



実に9ヶ月とかクソ長い時間をかけて完走したエッコー☆シリーズですが、


最後まで見終わっても

    ?


(あっ、そっかぁ...)

ってなってる人がほとんどだと思います。
というわけで、奥さん!この解説やんか...

ストーリーが始まる前、プレイヤーの預かり知らぬところで何があったのかと、
ストーリー完結後、登場人物達はどうなるのか、できるだけ簡潔に説明していきます。
わりと投稿者の想像が混じっていることはご理解下さい。


ストーリーが始まる前に何があったのか

1.宇宙開拓時代

かなり未来の話。
人類は停滞フィールド技術と、AIによる自動航行技術を実現化し、
宇宙の各地へと散っていきました。
(Londonによると『Push Era』= 前進の時代と言われています)

停滞フィールドとAIの助けはあっても、光の速度を超えられなかった人類にとって、
恒星間航行は世紀単位での時間が必要な、壮大な旅であることは変わりませんでした。

人類が宇宙に分散すればするほど、通信網は分断されていき、
相互接触の機会は失われていくことになります。
人類が入植した星は、その殆どが独立し、星独自の文化が作られていきました。

また、宇宙に散った人類の中には、異星文明と接触したケースもありました。
異星人との直接接触こそなかったものの、『宮殿』のような異星文明の遺跡や、
そこに残された技術は、星独自の技術・文化を発展させる手助けとなっています。


En(主人公)の祖父は、失われた技術を復元することに成功した一人だったようです。
彼は、肉体をキューブに変換する技術を発見し、
人類の技術でそれを再現することに成功しました。
停滞フィールドでも肉体の老化を完全に止めることはできませんでしたが、
キューブ化によってそれが可能となることが判明します。
が、問題もありました。
キューブ化した肉体を元に戻すことができなかったのです。

オリジナルの技術が現存する場所は特定できたものの、
回収するには数世紀もの時間が必要となる上、
技術を持ち帰ることができるかどうかは全く分かりませんでした。

そこでEnの祖父は一計を案じました。
進化論に基づき、優れた存在をキューブ化によって後世に残す一方で、
オリジナルの技術を入手するための適任者を
遺伝子的に培養・育成しようとしたのです。
彼の立ち上げた企業(あるいは宗教団体)は『Resourceful』、
培養・育成施設は『Garden』と呼ばれ、
『Garden』では、優秀な存在を決めるための競争が行われるようになります。


2.EnとFoster

Enは祖父を第1世代とする第3世代のデザイナーチャイルドであり、
『Garden』の中でも特に優秀な存在でした。

いずれは『適任者』となることを期待された彼女でしたが、大きな問題がありました。
彼女は祖父の遺伝子を受け継ぎながらも、彼の理念に共感できなかった上、
自分の運命を大人しく受け入れるほど従順ではなかったのです。


彼女は6歳の時、『Garden』を脱走します。
この時は、『Garden』境界で待ち構えていた祖父によって連れ戻されますが、
今度は15歳の時に再度『Garden』を脱走し、
それから7年の間、『Resourceful』の手の及ばない場所で潜伏することになります。


もちろん、候補者はEn1人だけではありません。
彼女と並ぶ候補者の中に、Fosterがいました。
Enに比べると『Resourceful』に従順だった彼は、祖父の信頼を得て、
救助船のパイロットとして働くようになります。
(救助船というのは表向きで、Enの捜索と確保が真の目的だったようですが)
救助船のAI Londonとは、この時に親交を深めたようです。


一方、Enは7年の潜伏期間中、惑星外に逃げる方法を探していました。
人類同士の交流が希薄になった結果、惑星外の情報が得られなくなってしまったため、
仮に宇宙に逃れたとしても、行くあてがなかったのです。

そんなEnにとって、救助船とそのパイロットであるFosterは渡りに船の存在でした。
Fosterが自分を追っていることを知り、EnはあえてFosterに接触します。
FosterはEnを捕えることには成功したものの、その後はEnの方が一枚上手でした。

彼女は、他のデザイナーチャイルドがEnの祖父とその家系に手出しが出来ないこと、
そしてデザイナーチャイルドを潜在意識下で操る方法を知っていたのです。
Enの謀略により、2人は祖父の支配から逃れるため、協力することになります。

3.Fosterの選択

Fosterによって祖父の元に連行されたEnでしたが、
祖父は7年も行方をくらましたEnと、元の鞘に収まる気はありませんでした。
彼はEnを拘束し、キューブ化の実験のために利用しようとします。
(祖父とEnは遺伝子が近いため、自身のキューブ化のテストにEnを使うつもりでした)


元の計画ではFosterが祖父の気を引いているうちに、Enが祖父を射殺する手筈でしたが、
肝心のEnは捕えられ、キューブ変換装置に繋がれてしまいます。
Fosterは図らずも、Enを解放して『Resourceful』を敵に回すか、
祖父を助けてEnを見殺しにするかの二択を迫られました。


結局Fosterは、Enを解放し『Resourceful』を敵に回すことを選択しました。
主に以下の理由と考えられます。
 ・『Garden』のルールに従うならば、最初の接触時点でEnに敗北している
 ・祖父に手を上げることができず、状況を変えるにはEnを解放するしかなかった
いずれにせよ、FosterはEnを装置から解放し、その過程でEnは銃傷を負います。


Fosterはオリジナルの位置座標を記したライターをEnに託した上で、
『Resourceful』を食い止め、その後キューブ化されました。
オリジナルの位置座標と、キューブと化したFosterを託された事によって、
皮肉なことに、Enは逃げ続けてきた自らの宿命と、再び向き合うことになります。
他に行くあてもなく、また『宮殿』の攻略に適任であった彼女は、
Fosterを元に戻すために、『宮殿』を目指しました。
そしてEnが停滞フィールドから目覚めたところから、ストーリーが始まります。


ちなみにEnの祖父の生死はストーリー上では明らかにされていませんが、
死亡したか(Enによって射殺されたと思われる)、キューブ化されたか、
いずれにせよEnの後を追うことはできない状態にあるようです。



登場人物はこの後どうなるのか

1.En(とFoster)

ストーリーの最後で、EnはFosterを元に戻し、彼に後を託しました。

ここでEnの存在が完全に失われたかというと、そうでもないようです。

ストーリー内でも何度か言及されているとある言葉があります。
『The Flesh and the Soul shall enter the Palace through separate doors.
Only the Strong of mind and body will again reunite as whole.』
(肉体と魂はそれぞれの扉から宮殿に入り、強き精神と肉体のみが再び1つとなる)

この言葉の「The Flesh」と「The Soul」の持ち主は、
必ずしも同一人物である必要はないと考えられます。
要するに、Fosterが「The Flesh」、Enが「The Soul」でもいいわけです。

最後のシーンで目覚めたのはFosterでしたが、
そのシーンのどこにもキューブがないことを考えると、
見た目はFosterでも、その精神または魂はEnのそれであると考えられます。

男の肉体で女の魂を持った存在

即ちカマホモの誕生です。

彼(または彼女)は「限界から解き放たれた存在」として、
これから名を残すのかもしれません。

カマホモ IS GODです。

なんだこれは...たまげたなぁ...


2.London

回廊に入る前に通信が切れてそうになっていましたが、
彼自身に特に異常があったわけではないので、
遺跡脱出後は、Foster(とEn)と上手くやっていくことでしょう。

3.Enの祖父

今後話に絡んでくることは特にないと思われます。(適当)


これは夢なのか現実なのか

最後の回廊で、Enのスーツが唐突に服に変わったこと、
またキューブが暗転と同時に消えたこと、
回廊が中に入った人間の記憶を元に作られていることを考えると、
『宮殿』(または回廊)は、どちらかというと精神世界寄りに位置しているようです。


ではどのタイミングで精神世界に入ったのか?
敵としての『エコー』が、キューブ起動以降に登場していることや、
Fosterが目覚めた場所が、キューブ変換装置のあった場所に似ていることから考えても、
キューブの起動がトリガーになっていることは間違いないでしょう。
おそらくキューブを起動した時点でEnはキューブに取り込まれ、
キューブ内の世界は、Enの記憶を元に構築されたものと思われます。



最後に

レビュー
終わり!閉廷!以上!そいじゃ解散!